Edge (EdgeHTML) の自動更新を無効にする

2020-11-17 | コメント(0)

Windows 10 にプリインストールされている Edge (EdgeHTML) は、Windows Updateで Chromium ベースの Edge に自動更新されます。

確か、このことが発表された当初は Windows 10 Enterprise は自動更新の対象外だったと記憶していますが、2020/8月か9月ごろに、Enterprise版の Egde が Chromium ベースの Edge にアップデートされてしまいました。

一般の人はアップデートして良いと思うのですが、開発者の場合はブラウザ確認などで、EdgeHTML も必要としているので勝手にアップデートされると困ります。

しかも、Edge (EdgeHTML) は Windows 10 のプリインストールしか環境が無いので、Edge のためにOSレベルで環境を用意する必要があります。新旧共存できればこんな苦労しなくて済むのと思いますが仕方ありません。

なお、Edge (EdgeHTML) は、Windows 10 バージョン1909までで、バージョン2004からは、初期インストールされているEdgeは Chromium ベースの Edge になるので、EdgeHTML 環境が欲しい場合は注意してください。

Edge (EdgeHTML) は、2021年3月9日にサポート終了とアナウンスされてますが、Edge を完全に見捨てられない開発者にとっては、移行が完了できるまでこの環境が必要になると思います。

自動配布を無効する Microsoft の説明サイト
Microsoft Edge (Chromium ベース) の自動配布を無効にするための Blocker Toolkit

Blocker Toolkitとして、MicrosoftEdgeChromiumBlockerToolkit.exe が配布されていますが、これは4つのファイルを自動解凍する exe ファイルになっています。

個別PC用にレジストリを設定するものと、グループポリシーを設定する2種類が用意されています。

MicrosoftEdgeChromiumBlockerToolkit.exe を実行すると、解凍先パスを求められてファイルが展開されます。

MicrosoftEdgeChromiumBlockerToolkit EULA

MicrosoftEdgeChromiumBlockerToolkit Extract

展開先として、C:\Working を事前に作成して指定しました。

MicrosoftEdgeChromiumBlockerToolkit Files

レジストリ設定のほうをしてみました。(OS は Windows 10 Pro版です)
EdgeChromium_Blocker.cmd に /B スイッチを付けて実行します。

EdgeChromium_Blocker.cmd /B

MicrosoftEdgeChromiumBlockerToolkit Files

C:\Working>EdgeChromium_Blocker.cmd /B
MICROSOFT TOOL KIT TO DISABLE DELIVERY OF
MICROSOFT EDGE (CHROMIUM-BASED)

Copyright (C) Microsoft Corporation.  All rights reserved.

LOCAL!
Blocking deployment of Microsoft Edge (Chromium-based) on the local machine
この操作を正しく終了しました。

実行後、レジストリには HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\EdgeUpdate のキーが作成されて、DoNotUpdateToEdgeWithChromium で 値1 が作成されます。

レジストリ EdgeUpdate

レジストリ DoNotUpdateToEdgeWithChromium

具体的には、レジストリにこの値を作成すれば、Blocker Toolkit は不要です。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\EdgeUpdate のキーをエクスポートした内容を載せておきます。

HKLM\SOFTWARE\Microsoft\EdgeUpdate

Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\EdgeUpdate]
"DoNotUpdateToEdgeWithChromium"=dword:00000001

今後、Chromium の 新Edge に自動更新されることは無いと思いますが、これまでMicrosoftの仕様は、色々と変わることが多いので油断はできないとは思います。こまめにバックアップやスナップショットなど取っておくほうが良いかなと思います。

なお、Windows Update で、Windows 10 バージョン20H2 を取得してインストールできるようになりましたが、Edge (EdgeHTML) を維持したい場合は、20H2 にしてはいけません

自動配布を無効に対策していても、マニュアルで Chromium ベースの Edge をインストールするのと同じように、20H2 にすると自動更新されてしまいます

Edge (EdgeHTML) を維持したい場合は、1909のまま我慢しておくのが良いと思います。

仮に 20H2 で EdgeHTML を利用できたとしても、一般の人でそのような人はあまり居ないはずで、EdgeHTML の環境は バージョン1909以下 ということを踏まえると 20H2 環境での EdgeHTML は環境不一致に近いと思うので、動作確認する意味も薄れ、テストする必要性も感じられません。

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Author

あきちゃん

主に、.NETでWebシステムの設計と開発をしています。
(茨城県在住, 都内勤務)
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